格安スマホ・格安SIMに乗換えるときも
モバイルナンバーポータビリティ（MNP）は使える？

MNPの手続き方法は携帯電話会社によって異なります。そこでここでは、転出については一般的な流れを説明し、転入についてはQTモバイルを例にとって解説します。なお、乗換えのために携帯電話会社を解約することを「転出」、新しい携帯電話会社と契約することを「転入」と呼びます。

[STEP1]利用中の携帯電話会社でMNPの「予約番号」を取得する

MNPを利用して携帯電話会社を乗換えるためには、契約中の携帯電話会社からMNP予約番号を取得する必要があります。取得方法には「ショップ」「電話」「Web（インターネット)」といった方法があるので、自分に合った方法を選ぶといいでしょう。

いずれの方法の場合も、申込みを行うと予約番号を取得できるという流れです。この時点ではまだ解約にはなりません。それまでと変わらず回線を利用することができます。

注意が必要なのは予約番号には有効期限があるということ。NTTドコモ、au、ソフトバンク共に15日間です。この期限を過ぎると使えなくなってしまうため、期限が切れてしまったら予約番号を取得しなおす必要があります。

また、転入する携帯電話会社によっては、有効期限が一定日数残っていないとMNPの手続きを受付けてもらえないこともあります。予約番号の取得は、転出先の携帯電話会社での契約をする直前がいいでしょう。

なお、MNPを利用すると2,000～3,000円ほどの「MNP転出料」がかかります。ただし、この料金は電話番号の移動が完了したときに発生するもので、「予約番号を取得したものの有効期限が切れて利用しなかった」というような場合には請求されません。

[STEP2]新しく利用したい携帯電話会社で加入申込みをする

MNP予約番号を取得したら、転入する携帯電話会社で加入申込みをします。前述したとおり、MNP予約番号の有効期限は15日間で、携帯電話会社によっては規定の日数が残っていないと受付けられないこともあるため、予約番号の取得後すぐに加入申込みを行いましょう。

QTモバイルの場合は、Webサイト上部にある「お申込み」をクリックして、加入申込みを始めましょう。「回線タイプ」「容量」などを選びながら申込みを進めていくと、「携帯電話番号ポータビリティ（MNP）のお申込み」の画面になります。ここで「MNPする（現在ご利用の電話番号を利用する）」を選択。「携帯電話番号」「MNP予約番号」（STEP1で取得したもの）、「MNP予約番号の有効期限」を入力し、「次へ進む」をクリックすればOKです。

[STEP3]スマホやSIMカードが到着したらMNP切替手続きをする

加入申込みの完了後、スマホ本体やSIMカードが手元に届いたら、MNP切替手続きをしましょう。

QTモバイルの場合、MNP切替手続きは、「QTnet会員専用ページ」内で行います。まずは、「QTnet会員専用ページ」にアクセスし、自分のIDとパスワードでログインしてください。ログインができたら、「MNP切替手続き」を選択。次の画面で、電話番号を選択して「回線切替」をクリックします。

MNPを利用して携帯電話会社を乗換えるのは、それほど難しいことではありません。しかし、スムーズな移行のために知っておいたほうがいいこともあります。最後にいくつかの注意点について解説しておきましょう。

[注意1]MNP予約番号の有効期限ギリギリでは間に合わないことがある

転出元で取得したMNP予約番号には、15日間という有効期限があります。それではその期間内であればいつでも新しい携帯電話会社に転入ができるかというと、必ずしもそうとは限りません。なぜなら、携帯電話会社の多くが「MNPを使った転入には、予約番号の有効期限が10日間以上残っている必要がある」といった条件を設けているからです。

[注意2]新しいスマホが使えるのはMNP切替手続き後

MNPを利用しない新規契約では、乗換え後に新しいSIMカードやスマホ本体が届いたあと、開通手続きをすればすぐに使うことができます。しかしMNPを利用している場合は、前述の「STEP3.スマホやSIMカードが到着したらMNP切替手続きをする」を済ませるまでは、新しいSIMカードやスマホを使うことはできません。商品が届いたら早めにMNP切替手続きを行いましょう。

[注意3]MNP切替手続きは受付時間が決まっている

MNP切替手続きは24時間いつでも行えるわけではなく、受付時間が決められているのが通常です。QTモバイルの場合は、回線タイプごとに下記の受付時間になっています。また、切替え手続きを行うと2時間～4時間、転出元の回線も転入先の回線も使えない状態になります。タイミングは慎重に検討しましょう。